【問題と解説】簿記3級を独学する人のために過去問を解説【商品売買-仕入取引-5】

【問題と解説】簿記3級を独学する人のために過去問を解説【商品売買-仕入取引-5】

簿記3級を独学で取得したいけど、過去問を見ても何を聞かれているのかよくわからないという人はいませんか?
最近、会計に関する知識のニーズは高まっていて、学生さんだけでなく、会社員の方でも簿記を勉強している人は多いですよね。

 

私は独学で簿記2級と3級を取得し、8年間、会計と税務の仕事をしてきました。
職場については、東証一部上場企業、監査法人系コンサルティングファーム、外資系レコード会社で働いてきました。

 

学生時代は法律を専攻し、会計は全く知らない状態からの勉強でしたが、簿記3級は3カ月の勉強時間で合格しました。
簿記3級は誰でも独学で取得できます!貸借対照表、損益計算書、勘定科目・・・漢字ばっかりでよくわからんと思っているあなた、諦めないでください。

 

私がわかりやすく解説します!

 

今回は、独学で合格したい方のために、過去問の解説を行います。

 

商品売買の中でも、仕入取引に関する仕訳問題について、問題・解答・解説を記します。

 

第128回日商簿記3級 第1問 仕訳問題 3.

【問題】

次の取引について仕訳しなさい。ただし、勘定科目は次の中から最も適当と思われるものを選ぶこと(省略)。

以前に取引先に注文していた商品 ¥ 100,000 が手元に届いた。なお、同商品の注文に際しては代金の 3 割に相当する額を手付金として現金で支払っており、代金の残額は翌々月末に支払うことになっている。

【解答】

 

【解説】

この問題は、自分のお店が仕入れをしたときの仕訳を聞く問題です。

 

仕入れの代金は、2つの方法で支払っています。

・1つ目、前払い

・2つ目、掛けで支払う方法

それぞれについて、解説します。

 

前払いする方法

「同商品の注文に際しては代金の 3 割に相当する額を手付金として現金で支払っており」という部分がこれに当たります。

前払いしたとき、簿記3級では前払金という資産を計上します。前払いした金額に対応する経済的利益がこれから手に入るので、資産です。

ちなみに、大体「うれしいなー」というものは資産で、「いやだなー」というものは負債です。

前払いの場合、もうお金を支払わなくていいけど物はもらえるから「うれしいなー」ということで、資産です。

 

本問で、「商品 ¥ 100,000の 3 割に相当する額を手付金として現金で支払っており」、前払いした金額は、

¥100,000 × 0.3(3割) = ¥30,000

ですね。

 

前払いしたときの仕訳は、次のとおりです。

前払金 ¥ 30,000円 / 現金 ¥ 30,000

 

さて、本問では「商品が手元に届いた」とあるので、仕入れが完了しています。

そのため、前払金は仕入に振り替えます。

仕入 ¥ 30,000円 / 前私金 ¥ 30,000

 

掛けで支払う方法

「代金の残額は翌々月末に支払うことになっている」という部分がこれに当たります。

掛けで支払うというのは、今すぐに代金を支払うのではなくて、「1か月後の月末」とか「3か月後の月末」といった支払期日を約束をして、期日までにお金を支払うことをいいます。

本問題では、翌々月末に支払う約束になっていますね。

イメージでいうと、飲み屋さんで「ツケといて~」と言っているツケです。ツケは払わないといけません。これが掛けで買うということです。

 

さて、この掛けで商品を購入したとき、「お金を払わないといけない」という義務が発生します。この支払義務を、「買掛金」という勘定科目を使って表現します。

お金を払わないといけないから「いやだなー」ということで、負債です。

 

今回は、残額の¥70,000を後で支払わないといけないので、次のように仕訳します。

仕入 ¥ 70,000 / 買掛金 ¥ 70,000

 

以上2つの仕訳を1つにまとめると、答えになります。

 

まとめ

複雑に見える問題も、分解すると1つ1つの仕訳は簡単なものです。それらをまとめることで、答えを得ることができます。

 

文章での説明だけではわかりにくいですか?

大丈夫です。

 

今後、YouTubeに簿記3級対策の動画をアップロードする予定です。

ホワイトボードに説明を書きながら、口頭でわかりやすく説明するつもりですので、それを見るだけで勉強が進みます。

YouTubeを見るときにこのページを参照してもらえば、理解が進むはずですので、安心してください。

 

本郷 春都(@hongo_haruto

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