簿記3級を独学で取得したいけど、難しそうだと思って悩んでいる人はいませんか?
貸借対照表や損益計算書、株主資本等変動計算書と漢字ばっかりでなんとなく難しそうに感じてしまいますよね。
キャッシュフロー計算書なんて、カタカナと漢字が合体しちゃってます。なんやこれ。
でも、実は簿記は簡単なんです!
最近、会計に関する知識のニーズは高まっていて、学生さんだけでなく、会社員の方でも簿記を勉強している人は多いです。
私は独学で簿記2級と3級を取得し、8年間、会計と税務の仕事をしてきました。
職場については、東証一部上場企業、監査法人系コンサルティングファーム、外資系レコード会社で働いてきました。
学生時代は法律を専攻し、会計は全く知らない状態からの勉強でしたが、簿記3級は3カ月の勉強時間で合格しました。
簿記3級は誰でも独学で取得できます!貸借対照表、損益計算書、勘定科目・・・漢字ばっかりでよくわからんと思っているあなた、諦めないでください。
私がわかりやすく解説します!
今回は、独学で合格したい方のために、簿記3級の内容を解説します。
本記事の解説動画をYouTubeにアップロードしました。
URLは記事の最後に記載しています。
第1回 簿記とは何か
結論からいうと、簿記とは、帳簿に取引を記すことです。
そもそも、簿記とは何でしょうか?
簿記は、「帳簿に記す」と書きますよね。
では、帳簿に何を記すのでしょうか?
帳簿には、取引を記します。たとえば、私が個人商店をやっているとして、商品の野菜を仕入れたとします。この仕入れという取引を帳簿に記すことになります。
このように、帳簿に取引を記すことを「簿記」といいます。
ちなみに、簿記のことを英語で”Bookkeeping”ということから簿記になったというオヤジギャグのような説もありますが、気にしなくていいです。
どうやって帳簿に記すの?
帳簿には、決まった単語と金額で記入します。
たとえば、次のような形で帳簿に記入します。
【取引の内容】
A商店から¥ 800,000の商品 を仕入れ、代金の支払いは翌月末とした。
【簿記】
(借方)仕入 ¥ 800,000 / (貸方)買掛金 ¥ 800,000
「仕入」とか「買掛金」といった単語と、¥ 800,000という金額で書かれていますね。
なんやこれ、と思った方、安心してください。これから解説していきます。
とりあえず、家計簿の大人版だと思ってください。
「えっ、取引を記すなら、文章のままじゃダメなの?」って思いますよね。
では、実際に文章にしてみましょう。
下に書かれている取引が今日あったとします(全部、簿記3級の過去問です)。
【取引の内容】
正木商店から商品 ¥ 800,000 を仕入れ、代金のうち ¥ 500,000 は湖月商店振出しの約束手形を裏書譲渡し、残額は掛けとした。なお、当店負担の運送費 ¥ 3,000 は現金で支払った。
株式会社定礎に注文していた商品 ¥ 400,000 が到着した。商品代金のうち 10%は前金としてあらかじめ支払済みであるため相殺し、残額は掛けとした。なお、当店が負担することになっている商品の着払い送料 ¥ 5,000 は現金で支払った。
販売目的の中古トラック 2 台を、1 台あたり ¥ 500,000 で購入し、代金は月末に支払うこととした。また、トラック 2 台の輸送費用として ¥ 100,000 を現金で支払った。なお、当店は中古トラックの販売業を行っている。
さて、上の文章を見て、今日の仕入額がパッとわかるでしょうか。わからないですよね。
文章で記録すると、パッと見ただけでどんな取引があったのかを認識することができませんし、取引金額を簡単に集計することができないんですね。
これを簿記のフォーマットで記入してみましょう。
こちらの方がわかりやすいですね。
ちなみに、このような簿記のフォーマットを「仕訳」といいます。
仕訳はこれから複数の講義で説明していくので、今はわからなくても全然問題ありません。
「パッと見てわかりやすいなー」ということだけ感じとってください。
仕訳を見ると、今日の仕入額がすぐに計算できますね。
¥803,000 + ¥405,000+ ¥1,100,000 = ¥2,308,000
このように、簿記のルールで取引を記録する方が、パッと見てわかりやすいし、金額の集計が簡単なのです。
そのため、文章で記録するのではなく、簿記のルールで取引を記録します。
簿記の雑学
簿記は大航海時代を迎えた15世紀に、イタリアの数学者ルカ・パチョーリさんがまとめてくれて、みんなが使えるようになりました。
ヴォーカロイドのルカさんとはたぶん関係ないです。
日本には、福沢諭吉さんが明治維新の頃に日本に輸入して広まりました。
まとめ
今日の講義をまとめると、次のとおりです。
・簿記とは、取引を帳簿に記すことです
・帳簿に記すときのルールがあります
・ルールはこれから一緒に学んでいきましょう
帳簿に取引を記すときのフォーマットを「仕訳」といいます。
この「仕訳」が試験でたくさん問われます。
簿記のルールや仕訳は、これから複数の講義で解説していくので、楽しみにしていてください。
本記事の内容について、YouTubeに講義動画をアップロードしました。
こちらも一緒に見ていただけると、内容を理解しやすいと思います。
簿記3級は独学で合格できます!諦めずに頑張りましょう!
本郷 春都(@hongo_haruto)
コメントを書く